2016年11月19日土曜日

ガン告知から一年たちました。

 内視鏡検査の結果を聞きに行って、その時に内視鏡科の先生から告知されたのが、ちょうど一年前になります。闘病生活1周年っていうと格好いいんですけど、こうやって、だらだら生活している現状を顧みると、反省の言葉ばかりが浮かんできます。
 もっと、ガン患者らしく、生きると云うことの意味を噛みしめながら、1日1日を大切に生きていくべきだと分かっているのですが。

 まあ、あの時も、変だとは思ったんですよね。入り口の受付機に診察券を入れたら、予約した覚えのない大腸外科の予約が入っていたりして。で、内視鏡科の診察室に入っていったら、先生の机のパソコンの画面にガンの写真が、もう出ているんですから、告知してもらう前から、ありゃ~と思いましたよ。
 「ズバリ言って、癌です。」
 「はあ、そうですか。」
 「私の方で、外科に予約を入れておきましたから、そちらにまわって下さい。」
 「あ、はい。」
って、感じでした。外科に行ったら、いきなり
 「手術日の希望って、ありますか。」「今なら、最短で2週間後になります。」
って、完全に歯医者の予約と同じノリでしたからね。

 でも、べつにショックとかは、なくって淡々としていましたね。そういえば小林麻央さんも告知の時は、淡々と聞いていたみたいなことを書いていましたっけ。なんて云うと、小林さんと同じつもりになっているんじゃない、なんて怒られそうですがw

 考えてみれば、ガンなんて、ありふれた病気だし、此所に来ている人ってみんなガンなわけで、先生も一日に何人も告知しているわけですから、ガンの告知が一大イベントだったのは、昭和の時代の話だったのかもしれません。
 でも、世間では、癌になるって今でも大変なことに思われているし、そのおかげで、僕もいろいろと皆さんから、気を遣ってもらったり、親切にしてもらっているわけなんですけどね。

 そりゃあ、僕だって死ぬのはイヤですけど、だからといって、ボケたり寝たきりになってまで長生きするのもどうかと思ってしまいます。だから、待合室で座っているお爺さん達を見ても、気の毒には、思えないんですよね。ある程度、長く生きられて、ガンで死ねるなんて、幸せなことじゃあないかと・・・。

 結局、ガン患者に一番冷たいのは、ガン患者だと云うことで、今日は、お終いです。